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中国の町は景色の変化が激しい
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日時 : 2008/06/07 00:26
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- 名前 : 張◆GQP10890Qs2
- 中国の変化は物凄く加速度的な変化だと、ここ数年間の激変ぶりを当惑する日本人は多くいます。場外馬券売場かと見間違えるほどの証券市場の賑わい、夜のダウンタウンのネオン、長い車の渋滞の列など、中国のこのような変化に驚嘆せざるを得ません。
しかし、北京に訪れる観光客にとって、街のあちこちで再開発が進められ、古い町並みが加速度的に消えていることも、驚くことのひとつです。
十数年前までの、空港から市内までの直線道路に、街路樹がいつまでも美しく整然と並んでいた景色が、今は片側4車線の高速道路に変わっています。
古い灰色の一階建ての家が並んでいる迷路のようなフートン「胡同」は、今は残りわずかになり、その代わりにどこにでもコンクリートの高層住宅が建てられています。
1950年代まであった北京の城壁は取り壊されて、環状道路が作られました。近年は交通状況を改善するため、環線道路の上に、さらに自動車専用の高架道路が高く作られています。車で走ると、北京の有名観光スポットである、清王朝時代の立派な王宮「恭親王府」が斜めから苑内を見ることができます。
昔、北京城に出入りする際の、「西直門」、「安定門」、「建国門」などの門の名前が地名として残っていますが、建物自体はもうありません。そのかわり、近年とても増えたのは「橋」の字がつく地名です。「三元橋」、「四通橋」など、川を渡る橋ではなく道路の立体交差の陸橋です。あまりに規模が大きく立派なので地名になっています。
天安門の前に通っている、北京の中心を貫通する大通りの「長安街」の両側には、新しい近代風の建物がずらりと並んでいます。天安門広場の南側には、「前門」と言う古い北京城の門の立派な建物が残っていますが、さらにその南にある「大柵欄地区」という、外国人の観光客にも結構人気がある地域は、今まで残していた昔の建物を、近く全部取り壊して、高層の建物の住宅街に変わる予定です。
日本は大都会の真ん中でも、建て替えで“純和風”の家が作れますが、中国では古い家を壊したらほとんど商業施設やオフィスビルや集団住宅が建てられます。特に近年の「旧城改造」という都市計画によって、街を綺麗になったともに多くの古い住宅街が永遠に消滅しました。
北京は古い歴史を持っていながら、ダイナミックな建築物で新しい近代都市に変わりつつあります。中国の中でもいろいろな議論がありますが、近代化、建物が高層化する勢いは止めることはできないでしょう。
中国は北京だけではなく、各地方で、大規模な都市開発によって街の風景が変えられ、人々の生活スタイルも変えられてしまっています。古い風情がお好きな方は、早めに行かれることをお勧めします。
(完)
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